お役立ちコラム

  1. ホーム
  2. 記事一覧
  3. 税金ネタをつまみに…。「補助金はタダじゃない」

税金ネタをつまみに…。「補助金はタダじゃない」

2026.07.02

学生時代の先輩と後輩。

今ではそれぞれが個人事業者として「お国のために」まじめな納税者として?仕事に励んでいます。そんな二人の何気ない飲み屋での話…。


「いや〜先輩!申請してた補助金、無事に通ったんですよ!これで実質タダで新しい設備が買えます。国や県って太っ腹っすね!今夜は僕が奢りますよ!」

居酒屋の席につくなり、嬉しそうに生ビールを掲げる後輩のA君。その笑顔に水を差すのはちょっと野暮だけど……いやいや、経営者としてこれは黙っていられない。

「お前、補助金なめてるだろ〜?」

私は届いたばかりの枝豆をつまみながら、思わず苦笑いした。

「え?何がですか?国や県がくれるお金ですよ?税金から出てるんだから、そこにまた税金がかかるわけないじゃないですか」

胸を張るA君。実は彼に限らず、個人・法人の事業主を問わず、「国や県からもらうお金だから、税金なんてかからないでしょ?」と勘違いしている人がたまにいる。

でも結論から言うと、補助金は全然タダじゃない。しっかり税金の対象になるんだ。

今夜はビールのお供に、知っておかないと後で税務署が来たときに泣きを見る「補助金のリアルな税金の話」をテキトーに、でも真面目に語ってみようか。


勘違いしてない?国や県からのお金も「しっかり税金の対象」です

「ええっ!補助金に税金がかかるんですか!?」A君のビールの泡が、驚きでちょっと揺れた。

そう、かかるんだよ。なぜなら、税金のルール(税法)の世界では、国や地方自治体から入ってきた補助金や助成金は、会計上で「雑収入」という扱いになる。

つまり、ビジネスで稼いだ売上と同じように、「会社の利益(あるいは個人の事業所得)」としてカウントされちゃうんだ。

  • 売上や補助金(収入)ー 経費 = 利益(黒字)

もし、補助金をもらったその年の決算が全体として「黒字(利益が出ている状態)」だった場合、その利益に対して、法人の場合は法人税、個人の場合は所得税がバッチリやってくる。

「せっかく100万円の補助金をもらっても、丸々手元に残るわけじゃないってことですか……?」ガックリ肩を落とすA君。

そういうこと。だから、もらった補助金を全部使い切っちゃうと、後から「税金を払うためのキャッシュが足りない!」なんていう恐ろしい事態になりかねない。補助金をもらうときは、あらかじめ「税金分のキャッシュ」を頭の片隅に残しておくのが、賢い事業者のやり方なんだ。


朗報!ただし「消費税」の対象にはならない(ここだけはタダ!)

青ざめた顔で焼き鳥を口に運ぶA君があまりにもかわいそうなので、ここで少しだけ優しい「飴」も与えておこう。

「まぁ、全部が全部、税金にむしり取られるわけじゃない。実は、消費税に関しては『対象外(不課税)』になるんだよ」

「え、消費税はかからないんですか?」現金なもので、A君の目がまた少し輝きを取り戻した。

消費税っていうのは、何か「商品を買った」とか「サービスを受けた」っていう、いわゆる“対価(お返し)”がある取引に対してかかる税金なんだ。

でも、補助金や助成金っていうのは、国や県が「事業を応援するよ」「頑張って設備投資してね」という目的で、一方的に支給してくれるお金だよね。つまり、国に対して何かサービスをお返ししているわけじゃないから、消費税の対象にはならない。

だから、確定申告のときに「補助金分の消費税を国に納めなきゃ!」と焦る必要はないんだ。ここだけは安心していい。


今夜のまとめ:もらう前に「税金分のキャッシュ」を残しておくのがプロのつまみ食い

「なるほど……。補助金は『雑収入』になるから所得税や法人税の対象にはなるけど、『消費税』はかからない。もらう前にちゃんと出口の税金まで計算しておかなきゃダメなんですね」

ビールをグッと飲み干しながら、A君が深く納得したように頷いた。

「その通り。補助金って名前は甘いけど、実際はちょっとピリ辛なおつまみみたいなもんさ。しっかり仕組みを分かった上で、美味しくいただかないとな」

国や県から「お金をあげる」と言われると、ついつい嬉しくて飛びついてしまうのが人間の性。だけど、裏にある税金のルールをテキトーに流していると、後で手痛いしっぺ返しを食らうことになる。

「先輩、勉強になりました!……じゃあ、税金がかかる分を差し引いて、今夜の割り勘は僕が『雑収入』の範囲内で3割だけ多めに払いますね!」

「おい、そこはテキトーにケチるなよ(笑)」

居酒屋の夜は、こうして賑やかに更けていくのだった。

(おしまい)

税金ネタをつまみに…。「補助金はタダじゃない」

カテゴリアーカイブ